とある横御の活動記録

自分の思ったことをテキトーに書きます

夜行列車の新規目的地はなぜブリュッセルばかりなのか

 そろそろ、渡欧したい気持ちなんだが、なかなか海外旅行は難しいまるで世界大戦中のこのご時世、大きなお友達は思いを馳せている分、興味深い情報は普段周ってくる。

夜行列車の運行計画

 発表順に行くと

  • Malmo~Brussels(SJ スウェーデン国鉄による運行)
  • Berlin~Brussels/Paris(Nightjetの運行)
  • Praha~Berlin~Amsterdam~Brussels(Regiojetによる運行)
  • Berlin~Brussels(Moonlight Expressによる運行)

はっきり言わなくてもこの運行本数は過剰である。このうち、Regiojet運行分は運行開始時は週3便で運行するらしいが、いずれは毎日運行を目指すらしい。Berlin~Brusselsは日によっては一日3本運行されることになる。これは、一時期の上野~札幌の北斗星3本時代と同じ本数だ。ちなみに、ベルリンの人口はともかく、ブリュッセルに関しては17万人しか人口がいない。となれば、そこまでベルギー人の利用自体は期待できない。どのくらいの需要があるのか正確には計算できないが、ベルリン~ブリュッセルの直行便のフライトはコロナ前で1日Brussels Airlinesが2便、ライアンエアーが1便の計3便である。160席クラスの飛行機が3便なので単純計算で480席で今は十分ということになる。(乗り継ぎ便もあるにはあるが)

ここまでの感じ

 近年、ドイツのCNLの運行が消えてから一気に盛り返し始めた欧州の夜行列車。しかし、2020年以前はÖBBもNightjetの運行はイタリア方面に力を入れているようで、ベルギーなんか目も向けていない感じだった。しかし、急に2019年の秋からWien/Innsbruck~Brusselsの運行を始め、そこからは矢継ぎ早に新規の運行会社も含めて、運行計画を出し始めた感じだ。

なぜパリ行きではないのか

 ここで、私が疑問に思ったのはなぜブリュッセル行きにそこまで各会社はこだわっているのかという点だ。RegiojetはAmsterdamを経由するため、Brussels行きにするのも分からなくはないが、他の運行会社は別にParis行きにしても問題はなさそうである。パリならば、都市圏の人口も含めれば800万人はいるのでブリュッセルよりも多くの利用者を見込めるはずである。ここで、公式に挙げられている理由としてはMoonlight Expressのみになるが、飛行機に対抗してロンドンからの利用客の需要を見込んでいるかららしい。たしかに、ブリュッセルにはユーロスターが乗り入れているためベルリンからロンドンまで1回の乗り換えで行けるのはとても便利だ。(夜行列車は安全上の問題からユーロトンネルを通れないので、ロンドン行きの設定はできない)ちなみに、ロンドン行きはライアンエアーeasyjetBritish Airwaysを合わして1日12便飛んでいる。まあこれなら、たしかに需要は見込めそうである。

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パリのオオーシャンゼリーゼーって言うところ

飛行機に対抗するにしては......

 それで、飛行機にガッポガッポ持ってかれるのを崩そうというわけだが、所要時間を見てみると飛行機の場合は航空会社や時間帯によって差が出るが、おおむねLondon~Berlinまで2時間以内で飛んでいる。一方の鉄道はと言うと2時間立つとようやくユーロスターがBrusselsに到着するころである。まだ半分も進んでいない。いくら夜行列車な分、夜に移動できるハンデがあるとはいえ時間がかかりすぎである。Brussels~Berlinのみでも現状、高速列車を乗り継いでも最速で7時間を切るのが限界である。夜行列車が300km/hで走れるわけがないので8時間ぐらいは見ておいた方がいいだろう。他のMalmoやWien、Prahaの夜行も10時間を超えているので所要時間はお話にならないが、お話にならない区間でどうやって客を取り合うのかは気になるが

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LCCライアンエアー

 

じゃあやっぱりパリ行きじゃ

 この所要時間ではゆっくり行くようなことが好きな人を少しでも見込める区間で夜行列車を設定したほうがいいんじゃねと一般人は思う。しかし、先に運行を開始したÖBBのNightjetもパリ行きではなくブリュッセル行きの運行を優先させた。ここからは私個人の見解になるので、正しいかは怪しいが(この前のTEE2.0計画も予想を読み間違えたし)付き合っていただけるとありがたい。

SNCFが嫌う在来線特急

 前にも書いたが、SNCFTGVの運行開始以来、TGVの路線網の拡大とそれに付帯する列車(TERのような)の接続の向上に力を入れていた。もちろん、フランスの税金を使って運営が行われているのでフランス内の移動を便利にしようと考えるのは自然な流れだ。また、国際列車も便利で快適?な高速列車にすればフランス人に喜ばれるはずだ。現にSNCFは国際列車は100%TGVになっていてECはイタリアが運行するものは残っているものの、SNCF自体は運行から手を引いている。フランスの周辺諸国を見ているとドイツはICE、ベルギーはThalysを長距離列車の主役にしていることには変わりがないが、両国ともECやICDのような客車の国際列車も存在していて運行に携わっている点や、Brussels~BaselまでのECを追い出したり、トレニタリアのパリ行きの夜行もフランス国内は私鉄の運行会社に委託せざるを得ない状況を見ると、SNCFのやり方は強硬に見える。

SNCFの連携のやり辛さ

 フランス国内で運行するにはフランスの会社に委託するのが一番手っ取り早い(運行許可など)。ではフランス国鉄へと真っ先に思いつくのだが、この会社はさっきも言った通りTGVが大好きである。そんなところにいきなり、ヨーロッパ内で大した運行実績のない新規参入の会社がやってきて「客車列車走らせたいんだけど協力して」と自身の意向と180°逆のことを言ってきたとするとSNCFは首を縦には振らないだろう。それに、さきほどのECを例に挙げたように急に協力を打ち切られる可能性もある。この場合のECはSNCBだが、当然SNCFとSNCBなら旧国鉄同士、昔からの信頼関係もあったはずだ。それでも、ダメなのだから新規参入の会社ならなおさらだろう。またもう一点問題がある。それが国境の通過である。私自身、ベルギーに長年住んでいてフランスとの国境を何回も通過したが、どの路線でも使われているのはベルギー側の車両だった。最初は単にSNCF所有の車両がベルギーの直流電圧に対応していないからだと思ったが、一回だけ救援でベルギー側に乗り入れているのに乗ったので電圧の問題でも信号関係でもない。おそらくフランス側は一般の車両をなるべく出したくはないのだろう。そして、遅延の問題がある。長い距離を走る夜行列車なら遅れも勘案すべきなのだが、SNCFはこれに関しても連携が高速列車以外ではうまく行かない。私の経験上2回、ベルギー側で線路工事があった関係で列車に必ず遅延が発生する事案があった。この時、SNCBは一度目はフランス直通の列車のみ工事の手前の区間で運転を打ちきる策を取り、二度目は完全に系統を分離する作戦に打って出た。これで遅延は当然発生はしないのだが、他の列車は遅れているので乗り継げない客も当然出てくるのだがそんなのお構いなしだ。フランスが側の線路が混んでいるなら話は別だが、走るのは1時間に1本ベルギー側の車両しか走らない区間である。これは予測になるが、フランスに乗り入れる際は運行管理部門が遅延を嫌っているからこのような対策になってしまったのだろうと思う(自国の車両が遅れているのは気にも留めないらしいが)。

 フランスもTEE2.0計画に入ってはいるが、今のところ新たな夜行列車というのはフランスの国内夜行と先述のオーストリア連邦鉄道が運行するNightjetが2本だけで、新規参入の会社は入っていない。また、夜行列車とは話が変わるが、この前昼行で運行を計画していたFrixtrainを追い出したばかりなので、新規参入の運行会社にとってフランスは鬼門になるだろう

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フランスに乗り入れるAM96(SNCB車)

TEE2.0計画でも蚊帳の外のフランス

 先日発表されたTEE2.0計画にはフランスも参加を表明したのだ。(これはさっきも書いた通り意外だったが)しかし、この発表は各国の運輸大臣が集まって議論されたのだが、その中でフランスの運輸委大臣は全然画面に登場しないのである。それも無理はない。なんと話されていた言語がほぼドイツ語だったからだ。私はドイツ語は何を言っているのかさっぱり分からんので途中で会見を見るのはやめたが、ほぼ話していたのはオーストリアとドイツの運輸大臣であと他に数名画面に映っているだけの人もいた。これでフランスの立ち位置とはになってしまった。

ブリュッセルの立地

 散々、SNCFの悪口を行ってしまったが、ブリュッセルの立地も関係あると思う。理由としてはオーストリアからの夜行を除いて、マルメ発もベルリン発もヨーロッパの北側からやってくる。ブリュッセルTGVやThalysに乗り換えてパリやリヨン方面に行ってくださいという意味合いもあるだろう。また、これもフランスが関係してくるのだが、フランスの場合、全ての高速線が軸重16t以内という制限が設けられているため走行できるのは高速専用電車のみとなる。一方のベルギーはAachen~Liegeの高速線はこの制限がかかるが、Liege~LeuvenやAmseterdamを経由するRegiojetが通るであろうRotterdam~Antwerpの高速線は重い機関車でも走行が可能だ。ヨーロッパの客車の多くが200km/h対応であるため、性能を最大限に活かしてちょっとは時間短縮に貢献できるであろう(飛行機とはもう勝負にならないが)

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多くの高速列車が発着するBrussels Midi

政治的な要因

 この可能性もゼロではないと考える。ブリュッセルと言えばEUの本部がある場所だ。環境活動が大好きなEUとって、大きな宣伝となっている夜行列車が本部の所では運行されていませんとなっては問題になるかもしれないw

 ただ、真面目な話をするとNightjet運行時もかなり無理な運行体制ではあった。なぜかというと、Nightjetの現行の客車では低速時のドアの安全基準がベルギーの基準では満たしていないのだ。そこで、SNCBは車掌をわざわざ用意してAachen~Brusselsまではドアの前で見張らせる対策を取った。改修や、新型車両ができるなり、安全基準を変更するなりすればよかったはずなのに、なぜか人海戦術でやり始めたのだ。しかも、運行開始当初はWienとInnsbruck始発も設定されていたのに、これはわずか運行期間が3か月で終わってしまった。コロナの原因もあるにしろ少なくとも1年で運行が終わる計画であったことには変わりがない。またÖBB側の運行発表もいきなりTwitterで匂わせツイートをするなどいつもとは変わった雰囲気だった。もしかしたら、EU本部側が焦って口出ししたのかもしれない。

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Brussels行きのNightjet

 

成田空港で飛行機撮った

 遠路はるばる名古屋から成田空港まで行ったわけだが、本来だったらANAの中部→成田が飛んでいるのでそれに乗るつもりだった。しかし、昨今のコロナウイルスで国際線に乗るような人は選ばれしものだけになってしまったせいで、永遠に運休して復活の兆しがないので、新幹線とスカイアクセス線を乗り継いで行った。そこで、今回は成田の撮影地を備忘録として書きたいと思う。まあ撮影地の紹介はほかの所で腐るほどされているので、そっちを見てくれや

さくらの丘

 成田に到着したのは午後だったので、空港の展望デッキからは逆光になってしまうので、空港から路線バス(JRバス関東)を利用してさくらの丘に向かった。ここでは成田から南側に離陸する飛行機を撮影できる。当然午後だけ順光

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Nationalの747

 ただ、JRバス関東はYahooの乗り換え案内には対応していないし、Google先生もバスの時刻が1本抜けていたりとテキトーなので時刻表を直接確認することをおススメする。バス停は「住宅入口」。しかし、このバス停はなんでか分からないけどJRバス関東の公式時刻表には省略されているので、なかなか難易度が高い。しかも、バスはさくらの丘の目の前を通過してなかなかバス停に到着しないのが歯がゆい。

さくらの山

 そのあともバスしか交通機関が空港周辺はないのでバスで移動。なかなか高いんだな。これが。こちらはさくらの山。丘ではなく山である。こっちの方が有名で人気もある。

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Lufthansaの777f

 こちらも午後順光(だと思う)。結構人がこっちはいるので活気があった。ただ、欠点もあってJRバス関東のJR成田駅行きの最終が16時ごろ、コミュニティバスの最終が17時でとても早いのだ。夏場は19時ごろまで明るいだろうから最後まで撮りたい人は自家用車で来るか、お財布が寂しくなる覚悟でタクシーをチャーターするしかない。ちなみに、さくらの山バス停をバスが経由しなくなるだけで、周辺のバス停から乗る子ことは可能ではあるが、Google先生は歩道は愚か、路側帯もないような場所を歩けと指示してくるし、実際にそんな道しかないので交通事故に遭いたい人しかおススメできない。実は私もLXの777の降りを撮りたかったが、これは諦めた。

成田空港展望デッキ

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 それで、成田空港まで展望デッキまで戻ってきた。これはT2の展望デッキ。多分午後が順光だが、まあここで撮るよりはネタが来ない限りは外周で撮った方がいいような気もする。

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 こちらはT1の展望デッキ。三脚もOKなのでバルブもできる。

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 一応、午前中も順光で撮れる外周もあるが、一か所しか知らんし高くて本数も少ないバスに乗るもの大変なので無難な空港の展望デッキで撮影。



 成田はコロナ禍でもたくさんの外航や貨物機が来るので、撮影していたらすぐに一日が終わってしまう。あとは成田空港がコロナ禍で行くのが少し面倒なので、そこが何とかなれば完璧なのだが(早くコロナ終わらんかな)

 

ベルギーの汎用電車

しばらく空いちゃったけど、誰も見てないのでOK,OK

早く海外行けるようになりたいなあと思いながら今日も書いております。

前置きはこれぐらいにして、SNCBが運行する汎用電車を紹介しよう

それがAM96

概要

ベルギー国鉄(以下SNCB)では国内の特急列車を電車化するために、新たな電車特急の投入を考えていた。そこで1996年にAM96の営業を開始した。400番台(正確には441編成から)はフランスへの直通が可能な設計で交直流対応である。500番台はベルギー国内での運用に現在は限定されている。また、電圧の問題ではオランダに直通が可能だが、HLE18と同じく安全装置が異なるため直通運転はしない。最高速度はベルギーの在来線の最高速度160km/hに抑えられている。

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見た目から葉巻型の愛称がいいかもしれない。

この電車はデンマークのIC3との姉妹車であるが、ボンバルディアアルストムの共同製造である。おそらく、AM96は先行して登場したI11系客車と車内を共通化しているためアルストムも製造に加わったのではないかと考えられる。それで、この160km/hで走るのには全く役に立たなさそうな、すごい見た目は一体なんのためにあるのかというと間通路の役割があるためだ。3両1セットだが、最大で4編成と併結して12両で運行することができる。

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これが間通路の部分。運転席が丸々動く方式になっている。

複数編成が併結して幹線でも運用ができ、短編成でローカル線でも運行できる設計で一見、使い勝手が良さそうでさぞ活躍しているように見える

最近ではそうでもない....

これはAM96の設計上の問題だが、編成を分割できるとは言っても客車よりは柔軟な編成は組めない。4編成併結した場合では、一等車が12両中4両も付いてしまう。そこに、ベルギーという国土の広さ、基本的に国内線専用ということが災いした。基本的に3時間も走れば国の端から端まで移動できるベルギーでは、1等車の需要はそこまで多くない(隣国のドイツの長距離ICでも11両編成に2両ぐらいしか1等がついていない)しかし、それとは反対に鉄道の利用者数は順調に伸びていった。つまりどういうことかと言うと、2等車の利用者は増えたのだ。そこに、1等がたくさん入っているような編成が走るのは運行会社からも乗客からも迷惑がられた。それだけに留まらず、休日にも関わらず乗客の積み残しがBrugge~Bruxellesの間では頻発した上、車掌も混雑で検札が行えないため、2等の切符で1等に乗る不届き者まで現れる始末だ(ソース自分)。

この状況を重く見たSNCBは幹線でのAM96の運行を減らし始める。その代わりに2階建て客車のM6と機関車のHLE18を増備して、輸送力を増やした。しかし、これにより機関車が編成の間に入ることにより、利便性は明らかに悪くなった(分割運用のため間違えたら編成を移動することもできない)。また、これでAM96の仕様を生かした分割運用は朝のラッシュ時を除いて一時期姿を消した。

しかし、悪いニュースばかりではなく以前はなかった国際列車の運行がフランスとの間で始まった。この列車は2016年からは別の行き先と分割運用をしており、再び増解結の様子を見ることができるようになった。

 

TEE2.0計画とは.....

この情勢でうんざりすることが多い中、久々に嬉しい?期待できる(かも)しれない情報が流れた。それが、TEE2.0計画

 これは、 9月21日の欧州運輸大臣の会議でドイツのアンドレアス・シャイアー運輸大臣が発表した提案である。元々TEEとは1957年にオランダが提案した国際列車で、当時は必要だったパスポートチェックを走行中に行い、基本無停車で走る列車だった。しかし、時が流れるに連れて鉄道の利点である途中停車を捨てた列車は時代に合わなくなり、徐々に運賃が安くなった航空機に客は流れた。そこで、停車駅を増やしてさらに2等車も連結したEC(ユーロシティ)に置き換わって行った。

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プラハ発ベルリン行きのEC

しかし、このECも客車列車での運行は時代に合わなくなり、次第に専用の高速線を走る各国ご自慢の高速列車に変わり始めた。東欧ではそれなりの本数が未だに走っているものの、西欧(特にフランス、ベルギー等)では絶滅危惧種にまでなっているような気が筆者はする(一部フランスではイタリアからのECが残ってはいるがSNCFは運行に携わっていない)

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フランス・ベルギーの高速列車Thalys

一応現在でも、各国が高速列車ブランド間でも協力をしようとrail allianceや現在も継続中のrail teamなどを立ち上げたが、実際は意味あるのか?レベルの組織である。TEE2.0はこれらのアライアンスからさらに踏み込んで、車両を共同に持って運行し夜行の長距離列車も新規に計画しているらしい。計画されている運行区間は上に貼ったtwitterのリンクから見て欲しい。

それで肝心な実現可能性だが、3:7の比率で実現はしないと思われる。なぜ、そう思ったのかというと実は共同に車両を持って国際列車を運行しようという提案はこれが初めてではない。例えば、スイス~イタリア間でチザルピーノという運行会社が2009年まで運行されていたが、現在はそれぞれの国鉄がECの種別で運行して、共同の車両保有はやめてしまった。需要が無くなったというのなら理解はできるし、それなら需要のある区間でまたやれば成功するとは思うのだが、実際は逆である。つまり、需要はあったのにも関わらず共同会社は解散してしまったということだ。しかも、ゴッタルドベーストンネルができて所要時間の短縮が予定されており、2009年から当然将来的な需要の増加を予測することは簡単だったはずだ。しかし、それでも解散した。

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イタリア行きのEC

他にも、オーストリア、スイス、ドイツで共同の車両を保有して運行する計画がされたがこれは計画が頓挫してオーストリアのrailjetに生まれ変わっている。では、なぜ筆者が3の割合で実現できると思ったのか。それはここ最近、ヨーロッパで盛り上がっている飛び恥運動だ。まあ、この活動の是非は問わないがこの運動でヨーロッパでは鉄道の移動が再び盛んになっている。分かりやすい例でいうと、ÖBBの運行するNightjetである。これはドイツで運行されていたCityNightLineの路線を一部継承している。それを元に路線網は減るどころか拡大傾向である。去年はウィーン発ブリュッセル行きの運行開始、今年はアムステルダム行きの運行も始まる。さらに新型の寝台客車も発注している、イケイケ状態の夜行列車である。筆者もCityNightLineとNightjetを2回ずつ乗車したが、やはりNightjetの方が同じ区間でも利用者が多いように感じる(あくまで筆者の体感であり、曜日によっても違うと思うのでアテにならんが)

この状態が続けばたしかにTEE2.0の設立までは行けるかもしれんが.......

もう一つ、TEE2.0の設立に問題点があるのは、フランスが入っている点だ。SNCF(フランス国鉄)はTGVの開業以来、日本の新幹線方式のように並行する在来線の特急を無くしたり、夜行列車の廃止にも欧州の中で一番積極的だった。現在でもイタリアからの夜行列車が運行はされているが、これもECと同じくフランス国鉄は運行に関わっていない。(トレニタリアとその子会社によって運行されている)

また、身近な所ではブリュッセルバーゼルのECが運行されていて、これにはSNCFも運行に携わっていた。しかし、これも2016年に運行を終了した。主な運行会社であったSNCB(ベルギー国鉄)は運行終了の理由として、時間がかかりすぎた事という、ごもっともな理由もあったが、もう一つSNCFがTER(都市間快速列車)の設定にECは邪魔だから無くせという要求をしたらしい。その代わり、ブリュッセルからはThalysがECの途中の停車駅だったストラスブールまで直通するようになった。それぐらい、SNCFは頑張って長距離列車は高速列車だけという政策をJR東海以上に進めている。そのSNCFでさえも最近では夜行列車の再計画をするほど需要は高まってはいるが、他国と協力するほどフランスが急に態度を変えるとは考えにくい。

 

もう一つ、これは個人的な感想でTEE2.0設立と話題は逸れるが、アンドレアス・シャイアー運輸大臣が計画を提案する中で、「不十分な起点と目的地を結ぶ必要がある」と言っているのは大変納得できる。例えば、さっきのブリュッセルバーゼルのECだが、この列車が廃止されたために途中のルクセンブルグバーゼルの移動が不便になってしまった。CFL(ルクセンブルグ国鉄)はそこまで大きな鉄道会社でもなく、国際列車を運行できる車両も持っていない。一方、途中のSNCFは先ほども書いた通り全く期待できない。そしてSBB(スイス国鉄)はバーゼルはたしかに主にスイス領だが、国境の駅であり大してスイスを走りもしないような列車に車両を提供するとも思えない。(チューリッヒまで直通させる案もなくはないが....)

このように、高速列車ができて大都市間の移動は便利になったかもしれないが、中規模同士の都市は移動がしにくくなったのも事実だ。これが少しでも改善されることを期待している。

 

デルタ航空、セントレアへ再就航するのか

結論から言うと現状は再就航の予定はあるけど、状況によって変わってくるとしか言えないのが実際のところだ。Covid-19は変異しやすいウイルスであることや、各国の政府の対応によって変わってくるのが影響している。実際、日本の入国制限は世界的に見ても厳しいものであることはたしかだ。

それで、いつ再就航するのか

現状、デルタ航空が発表しているのは2021年の夏ダイヤから週3便でデトロイト~名古屋を飛ばす予定だ。しかし、今年の冬ダイヤまで飛んでいたホノルル~名古屋は再就航の予定はたっていない。

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デルタ航空デトロイト行き

この発表はどれほど期待していいのか

今回の発表ではかなり厳選された路線のみ再就航の予定を発表している。例えば、大阪やデュッセルドルフ線についてデルタ航空は何にも発表していない。つまり、関空行きよりも名古屋行きの方が航空会社側にとっては飛ばすメリットがあると考えているわけだ。アメリカは日本を入国拒否の措置から外す予定であるため、あとは日本側がどのように対応するかで復活か運休継続かが決まるだろう。おそらく、デトロイト~名古屋はこの様子だと撤退はしないだろう。

ルフトハンザの名古屋線は復活するのか

概要

小牧空港の時代から運行が続いている、ルフトハンザの名古屋~フランクフルト線だがCovid-19の影響で現在は運休中である。2011年の夏ダイヤでは毎日運行が行われていた。しかし、その後も冬ダイヤでは週3便に減便され、夏ダイヤでも週5便の状態が継続され、なかなか毎日運行にはならなかった。それでも、2019年の夏ダイヤでは名古屋を土曜日に出発する便は340-600の大型機材が使用された(普段は340-300)。また、愛知県知事や中部国際空港株式会社の社長がルフトハンザの本社まで訪れて増便要請をするなど、空港や自治体にも大事にされている路線である。

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ルフトハンザの名古屋便

現状

今のところ2021年の3/27まではフランクフルト~名古屋便の予約を受け付けていない。つまり、次の冬ダイヤでの復活は難しい状態にあると考えられる。しかし、ルフトハンザの運行資金はドイツ政府、ルフトハンザ、EUも含めて承認しているため、会社自体の経営は当面続けられる。また、羽田線は相変わらずダウンサイズしているものの、毎日運行中である。

復活の可能性は

Covid-19で会社の再建に公的資金が割り当てられたが、その資金を割り当てる条件にミュンヘンとフランクフルト空港の発着枠を合計24枠手放すことが条件になっている。特に、名古屋線が就航しているフランクフルトは発着枠の少なさから、近年はアジア線はミュンヘン発着へ移行している最中だった。ルフトハンザがフランクフルト空港の発着枠減少に伴って、収益性の低い路線から優先的に撤退するのは確実だが、もし仮に名古屋が収益が低いと判断されれば撤退もやむを得ないだろう。また、ルフトハンザが東京やソウルで乗り継いで名古屋まで接続すれば問題ないと判断される可能性もある。しかし、おそらくこの点は心配をしなくてもいい。なぜなら、名古屋は最大でも週5便しか運行していない。この発着枠の没収は一機当たり一日3便で計算している。つまり、この影響で便数が減るのは、ヨーロッパ内の近距離線のみである可能性が高い。また、ヨーロッパ(特にドイツ国内)であれば鉄道にルフトハンザの便名を付けて路線を維持し続けるやり方も可能である。実際に、ドイツ鉄道との共同運航便がフランクフルト~デュッセルドルフ間等で今も運行中である。

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ルフトハンザ便名がついているICE(高速列車)

また、名古屋線の主な利用者は日本人とヨーロッパ人だけではない。ブラジル人を始めとする南米人の利用も多い。これは、愛知県の自動車製造に多くの外国人労働者がいるためである。これらの乗客の多くはフランクフルトでの乗り継ぎ客である。

これは、ブラジルの航空ネットニュースAEROIN(ポルトガル語)からの引用だが

日本とブラジルの両国は地理的には離れていますが、ブラジルでは日本人のコミュニティが大きく、日本ではブラジル人のコミュニティが多いなど、非常に密接な関係にあります。

これはルフトハンザの路線網にかなり影響しています。フランクフルト到着後の人気な乗り継ぎ先は、かつてヴァリグ・ブラジル航空の目的地だった名古屋であることが驚きです。東京は、パンデミックが始まるまでサンパウロへの直行便があったミュンヘンに次ぐ3位です。

日本自体がドイツに次いでサンパウロ-フランクフルト線で2番目に利用されているのは、フランクフルトにあるルフトハンザドイツ航空が国内の隅々まで飛んでいるためです。

日本とアジアの他の国からの再開で、ドイツでの乗り継ぎの制限もなく、危機の間も便は堅調に推移し、小型機を必要としたり交換したりすることもなく、頻度を減らしただけであった。

 

ブラジル人のフランクフルトから乗り継ぎは名古屋が一番多い。それに、名古屋線は3/28以降は予約を受け付けている。再開時期はワクチンや広がる具合によって変わってはくるだろうが、復活は必ずするだろう。

 

2020/09/06追記

日経新聞のアジア版に英語の記事ではあるが、ルフトハンザのCEOが名古屋線は現状はビジネスマンが利用するほどの需要がないと、わざわざ名古屋線だけ明言して言っているので、需要が戻ってくれば再就航することはほぼ間違いないだろう。

 

ベルギーの汎用機関車

概要

ベルギー国鉄では2008年に老朽化していた国内の機関車を置き換えるために、60両の注文をシーメンスに対して行った。しかし、納入が遅れたためにシーメンスからベルギーに対して違約金が支払われた。この機関車のスペックは最高時速200km/hでの運行が可能であり、フランスやオランダの電圧でも走行可能である。また、注文時にドイツのアーヘンの架線にも対応できるよう条件が付けられた。この機関車の登場により、今までIC1系統で牽引していたHLE13は貨物部門やルクセンブルグ系統のICに転属された。その後も増備が続き、合計で120機が現在運行されている。そのため18だけでは数が足りず19番台も使うようになった。その結果HLE19とも呼ばれる

主な運行区間(2020年現在)

Eupen⇔Oostende

Antwerp⇔Charleroi

Genk⇔Blankenberge

等、ベルギー各地で見ることができる

特徴

120機のうち24機は従来のねじ式連結器ではなく密着連結器が使用されている。これは分割/増結時の効率を高めるためである。

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密着連結器仕様のHLE18

また、1807号機と1862号機はフランスでの運行許可を得るためにSNCBの車両ではあるがフランス国内のTERで運行されている。また、オランダでの運行は今のところ予定がないためオランダの安全装置はインストールされていない。

その他

見た目や製造会社がシーメンスのため、Vectronとの勘違いが多いが、実際はEurosprinterの系列でどちらかといえばtaurusに近い。